『ファイト・クラブ』原作小説の感想 タイラー・ダーデンからあなたへの質問

書籍

『ファイト・クラブ』

よむぞう
ガチンコじゃない方ね! 古いか!

チャック・パラニュークが破産寸前

ツイッターを見ていたら、『チャック・パラニューク』のニュースが目に飛び込んできました。チャック・パラニュークはご存知、ブラッド・ピットとエドワード・ノートンの主演映画『ファイト・クラブ』の原作小説を書いた人物です。

たまたま小説『ファイト・クラブ』を数年ぶりに読み返していたので、ツイートを紹介させてもらいます。

【引用ツイート】

340万ドルを着服されたって、スゴイですね。

よむぞう
日本円にして約3億7千万円ね!

小説『ファイト・クラブ』

映画『ファイト・クラブ』は私のお気に入りの作品で、間違いなく映画史上に残る傑作映画です。ブラッド・ピッド演じるタイラー・ダーデンを知らない方は、是非とも今すぐの鑑賞をお勧めします。

私はDVDを購入して、数年に一度、思い出したように観返しています。

それほどにお気に入りの映画作品ですので、当然のように原作小説も買い求めました。期待半分、不安半分で読み始めた小説『ファイト・クラブ』は、チャック・パラニュークの語り口が、非常にテンポよくて魅力的でした。

額に押し付けられた銃口

「以下引用」

ぼくは銃の濡れた先端を両の頬に順番に押し当て、次にきみの顎に当て、次にきみの額に押しつけたままにする。きみはいまここで死んだも同然だ、とぼくは言った。

ぼくはきみの運転免許証を持っている。

君の名前を知っている。きみの住所を知っている。ぼくはきみの運転免許証を手放さないし、きみの様子を確認させてもらうよ、ミスター・レイモンド・K・ハッセル。三カ月後、半年後、一年後。もしきみが学校に戻って獣医への道を歩んでいなかったら、きみは死ぬことになる。

きみは無言だった。

さあ、行けよ、きみのけちな人生を生きるんだ、だがぼくが監視していることを忘れるな、レイモンド・ハッセル君。チーズを買い、テレビを見る(ママ)のに最低限必要な金を稼ぐためにつまらない仕事をしているきみを目にするくらいなら、殺すよ。

さて、ぼくは帰るから、振り向くなよ。

これがタイラーがぼくに望んだことだ。

ぼくの口から聞こえてくるのはタイラーの言葉だ。

ぼくはタイラーの口です。

ぼくはタイラーの両手です。

徹底破壊プロジェクトの全員がタイラー・ダーデンの一部であり、その逆もまた真だ。

レイモンド・K・K・ハッセル君、きみの夕食は生まれてこの方とった食事のどれよりも美味いことだろう。そして明日はきみのこれまでの人生で最も美しい夜明けが訪れるだろう。

【『ファイト・クラブ』 チャック・パラニューク〈池田真紀子訳〉(1999年、ハヤカワ文庫)】

見ず知らずの人間に突然銃を突きつけられ、「お前の本当にしたいことは何なんだ?」と聞かれたとしたら、あなたは何と答えるでしょうか?

リアルに、できるだけリアルに想像してみて欲しいです。

銃を持った相手(タイラー・ダーデン)は、続けてあなたに告げます。

「答えられなければ撃つ!」

よむぞう
本気で想像してみます!

本当にしたいこと

状況を飲み込めなかろうが何だろうが、銃で撃たれてしまわないために必死で答えを探さなければなりません。

「今やっている仕事を続けたい。完成させたい」

と答えられた方、おめでとうございます。

きっとあなたは、レイモンド・K・K・ハッセル君が、タイラー・ダーデンに解放された後に摂った夕食と同じくらいに美味しい夕食を毎晩味わっておられることでしょう。そしてあなたに訪れる夜明けは、この世界で最も美しい光を放っていることでしょう。

よむぞう
あなたの仕事の完成を応援しています!

額に銃口を押しつけたタイラー・ダーデンはあなた(それと私)の答えを聞き、「定期的に様子を窺いに来る」と言いました。

「三カ月後、半年後、一年後。もしきみが学校に戻って獣医への道を歩んでいなかったら、きみは死ぬことになる」

『獣医への道』は、

あなた(それと私)が、

『本当にしたいことを成し遂げるための行動』

と置き換えられます。

つまり、

タイラー・ダーデンはあなた(それと私)に、

『自分が本当にしたいことをせずに生きていたならば命を奪う!』

と言ったのです。

よむぞう
いやぁ~ん、撃たんといてぇ~!

目に見えない拳銃から発射される弾丸

拳銃を持った人間と対峙した経験は殆どの人にはありませんので状況をリアルに想像出来ないと思いますが、実は、私たちは常に見えない銃口を額に突きつけられているのです。

『お前の本当にしたい事は何だ?』

タイラー・ダーデンが問いかけているのです。

『自分の本当にしたいこともせず、それで生きているって言えるのか?』

見えない拳銃から発射される弾丸は、『本当にしたいことを成し遂げるための行動』を起こさないでいると、私たちの生命から緩慢に『希望』『時間』『輝き』を奪い去っていくのです。

もう一度、目を閉じてタイラー・ダーデンを想像してみて下さい。

タイラー・ダーデンは銃口をあなた(それと私)の額に押し付けて、こう質問してきます。

『お前の本当にしたい事は何だ?』

『レイモンド・K・K・ハッセル君と、このブログを読んでいる君と、書いているお前。君たちは、生まれてこの方とった食事のどれよりも美味い夕食を食いたくないか?』

この問いに真剣に答え、本気で向き合った時、タイラー・ダーデンが言います。

『明日には、君たちのこれまでの人生で最も美しい夜明けが訪れるだろう』

よむぞう
日本の夜明けぜよ!

 

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ファイト・クラブ (字幕版)
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

前に進む。たとえジグザグであろうとも。

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