ここは無法地帯なのか? 運転席に見知らぬ男が勝手に座って煙草を吸っていた話

ジグザグな雑文

職場の駐車場にて

仕事が終って着替えをし、駐車場に向かった夕方の出来事。

私の愛車は黒塗りの高級車である。車種は個人情報保護のため秘密としておく。ちなみにベンツではない。私は国心の塊のような男なので、購入する車は国産車に定めている。

話を元に戻す。

一日の激務を終え、私は鞄を肩にかけて駐車場に向かって歩いた。

私が愛用している鞄は、もちろん高級ビニール鞄である。何やらタグに『Made in China』と、ローマ字で書かれているが、私はランス語が苦手なので意味は不明である。

再び話を元に戻す。

私は真面目な性格なので、仕事には一生懸命に取り組む。

その日も、身体はヘトヘトに疲れ切っていた。足元が覚束なかったのは真剣に業務に勤しんだからであって、決して昨夜のバーベル・スクワットが効いているからではない。

私は仕事の鬼だ。

筋トレは確かに趣味であるが、決して仕事に影響を与えないように身体を五つの部位に分けてメニューを組んでいるし、肉を追い込んだ後にはプロテインをしっかりと補給してカタボリックを徹底的に排除している。

※カタボリックとは、筋肉の異化・分解が進んでしまうこと

三度(みたび)話を元に戻す。

今日の自分の仕事への取り組みを反省しつつ歩を進め、愛車(黒い軽自動車)の運転席の前に立った時に私は異変に気が付いた。

ジグ・ザガー
すみません。冒頭の「私の愛車は黒塗りの高級車」は冗談です!

 

自動車の運転席に見知らぬ男が乗り込んでいて、あろうことか不敵な表情を浮かべてタバコを吸っていたのである。大きな口を開いてモウモウと煙を吐き出す様子は、完全に党の太々しさであった。

ジグ・ザガー
この野郎! 人の車に勝手に乗り込んで、しかもタバコなんて吸いやがって!!!

私はスグサマ戦闘態勢をとった。瞬時に頭の中で悪党を退する場面をシミュレーションした。

ジグ・ザガー
素早くドアを開け、左手で相手の肩口をつかんで引きずり出し、右手で頭を押さえながら鼻をめがけて右の膝蹴りだな!

相手は他人の自動車に勝手に乗り込んだ上にのうのうとタバコを吸う、傑作マンガ『北斗の拳』が描いた世紀末のような輩なのだ。

ためらいが命取りになる。どんな武道の達人であろうと、トラブルに遭遇した刹那に『一瞬の悟』を決めてしまわなければ相手に倒されてしまう危険性が増す。

数々の格闘技経験者たちが、格闘技未経験の素人との路上におけるケンカに後れを取ったりしてしまうのも『一の覚を決断できなかったからに他ならない。

武道家や格闘御経験者は、『相手を大ケガさせてしまわないだろうか?』とか、『出来得るならば暴力をふるいたくはない』と考えてしまうことで『一瞬の覚悟』を遅らせてしまうのだ。

四度(よたび)、話を元に戻す。

悪党撃退場面をシミュレーションした私は、躊躇することなくそれを実行に移そうと動いた。

私のモットーは『殺られる前にれ!』である。

私は運転席のドアを開けた。

ジグ・ザガー
…? あれ?

ドアの取手の形が、いつの間にか変わっている…。

ジグ・ザガー
あれれ?

慣性の法則が働いていて私は行動を止められない。乱暴に、勢いよく運転席のドアを私は開けた。

運転席でタバコを吸っていた人物(見知らぬおじさん)が、驚愕の表情で私を見てくる。

その刹那、私は見知らぬおじさんの背後にある助手席のガラス越しに、停車されている分の自動車が目に入った。

 

『これって、もしかして…』

 

『もしかして、自動車が…』

 

『入れ替わってる~!?!?!?』

 

 

※ここでBGMに『RADWIMPS』の『前前前世』をイメージして下さい

ジグ・ザガー
すいません! 車、間違えましたぁ~~~!

私は叫んで頭を下げた。

自分の自動車でタバコを吸っていただけのおじさんは、「ん、んぁああ…」と意味不明な声を発していた。

私は、そっと丁寧にドアを閉めてから、急いで自分の自動車に向かった。

 

自分の自動車に乗り込んだ私は、以前、ブログに書いたあるおばちゃんの事を思い出していた。

【参照記事】

駐車場にて野村 沙知代似のアサシンが敵を見誤って銃を乱射する話
駐車場で車を降りた時、五十代後半くらいでスーツ姿のおばちゃん(野村 沙知代似)が、停められている自動車に向かって歩きながらキーレスエントリーで解錠しようとしているのを見た。

サッチー似のおばちゃん、ゴメンね!

 

 

君の名は。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

前に進む。たとえジグザグであろうとも。

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