ボクシング観戦記 村田諒太VSエマヌエーレ・ブランダムラ

ジグザグな雑文

村田諒太の世界初防衛戦

モハメド・アリ
あまりにも順調に勝ちすぎているボクサーは、実は弱い。

村田諒太の世界初防衛戦でもある試合、WBA世界ミドル級タイトルマッチ『村田諒太VSエマヌエーレ・ブランダムラ』をテレビで観戦した。

チャンピオンの村田諒太は32歳で戦績は【14戦 13勝 (10KO) 1敗】、対する挑戦者ブランダムラはイタリア人で38歳のベテランボクサーで戦績は【29戦27勝(5KO)2敗】。

下馬評ではチャンピオン村田が圧倒的有利とされていた。

2012年のロンドンオリンピックで金メダルを取った後に、ミドル級でWBA世界チャンピオンになった村田諒太に対するボクシングファンの期待は非常に大きい。

勝って当たり前なのである。

非常に勝手な意見で人十倍の努力をされている村田諒太選手には非常に申し訳ないが、それがファンというものだと私は思う。ファンとは誠に厄介な存在である。

序盤の闘い

モハメド・アリ
不可能とは、自分の周りを変える方法を探すよりも、与えられた世界に生きることの方が楽だと考える臆病者が使う、大げさな言葉に過ぎない。

村田が対戦相手に与えるプレッシャーがスゴイのは、画面を通して観戦していても伝わってくる。一発一発のパンチの重さまで感じられる。終始、ブランダムラを圧倒していた。ボクサーとしての格が違う。

6Rと7Rの歯がゆさ

6Rの終盤にみせた攻防で、明らかにダメージを受けているブランダムラを倒しきれない歯がゆさを感じた。ダメージが残っている筈なのに、続く7Rではまったく見せ場を作れない。

歯がゆい。

村田諒太は、世界のボクシングファンが認めるチャンピオンになれる器があるだけに歯がゆい。じれったい。この感想は、世界タイトル初挑戦、ハッサン・ヌダム・ヌジカムとのタイトルマッチを観戦している時に感じたのと同じものだ。

確かに、あの判定はおかしかった。どう見ても、村田諒太が勝利していたのは間違いがない。勝利は誰もが、リングで戦っていた村田諒太自身もセコンドも観客も勝利を確信していたことだろう。勝利の確信がそうさせたのか、あの初挑戦のタイトルマッチで、村田は消極的な闘いをしているように見えた。

KOする事に対する執着が微塵も感じられなかった。倒しきることよりも、確実な勝利に固執したように見えた。

世界中のファンに認められているチャンピオンは、倒すべき時に、ファンの期待以上のパンチで対戦相手をマットに這いつくばらせる。

村田諒太にもそんなボクシングをして欲しい。村田諒太ならば、ファンの胸のすくようなタイトルマッチを見せてくれるはずだ。

しかし、そうはならなかった。期待が大きいだけに歯がゆい。

村田諒太はボクシングの歴史に刻まれるような、世界中のボクシングファンのハートを掴みするような真のチャンピオンになれる逸材であるからだ。

モハメド・アリ
不可能とは、事実ではない。一つの意見だ。不可能とは、既に決まっていることではない。挑戦状だ。

8RのKO勝利

第8R、残り13秒で放った右のフックで、ブランダムラをリングに沈めた。

正直、劇的なKOという種類のKOではなかった。

世界中のボクシングファンのハートを鷲掴みするようなKO劇ではなかった。

ファンであるからこそ、期待が大きいからこその厳しい評価である。

村田諒太のボクシング、村田諒太の発言に一つ一つ、村田諒太という存在に愛を感じているファンから発してしまう厳しい感想である。

「今のままではゴロフキンには勝てない」と、KO劇の直後で精神がっている筈なのに冷静に言ってのける、今まで日本人ボクサーにはいなかった村田諒太のクレバーさに、どうしようもなく私は惹きつけられる。

ゴロフキンとのタイトルマッチを、いちファンとして心から熱望している。

 

モハメド・アリ
不可能とは、可能性だ。不可能とは、一時的なものだ。不可能なんて、ありえない。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

前に進む。たとえジグザグであろうとも。

 

 

 

 

 

 

 

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